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第38回 全国服地卸ランキング

有力服地卸「わが社の主張」 スタイレム 取締役テキスタイルマテリアル事業部部長 飯田 悟司氏
テキスタイルの開発に注力
この数年、生地をしっかりと提案して欲しいとの声を多く頂いております。

今一度ものづくりを見直し、糸はもちろんのこと原料からも差別化し、オリジナリティーを持ったスタイレムならではの商品開発を進めて参ります。国内においては仕入先様との取組をより強化させて頂き、海外においてはこの数年で拠点整備をしてきた中国、インド、イタリア、香港、タイと力を合わせ、適材適所での商品企画を更に進化させていきます。

「C.O.T.O.」、「ZEN kiwami」、「Le Tinte」、「iPALETTE」のテキスタイルコレクションは順調に海外での認知度を向上させています。一番の強みであるテキスタイルのリスクカを最大限に活かして、ガーメント事業、グローバル事業へと展開して参ります。

 

グローバル時代に生きる服地卸
素材調達と販売で要のポジション 付加価値高める服地提供は基本
アパレル・ファッション業界が必要とする服地を、ニーズに従った形で販売しているのが服地コンバーター・卸。旬の規格、トレンドに沿った売れ筋企画を提案。ロット、納期、意匠、価格を組み合わせた最適な服地を販売している。このために必要なものが、国内・海外のテキスタイル産地での素材開発・仕入れ、在庫・デリバリーの機能。アパレル・ファッション業界がグローバルに生産・販売を広げる中で、服地コンバーター・卸も中国から東南アジア、欧州など活動の舞台を広げている。原料や糸使い、織編・加工に持ち味を生かした差別化服地の提供で、役割はますます重要になってきている。

業界全体は2期連続増収
アパレル・ファッション業界の物づくりが中国など海外に広がる中で、中国など海外服地にその販売市場を侵食され続けてきた服地コンバーター・卸業界。08年のリーマンショック以降その傾向が加速したが、ここにきてその動きは沈静化。安定から増収へとかじを切りつつある。

繊研新聞社が服地コンバーター・卸企業31社に行った14年度の業績調査によれば、31社の合計売上高は前期比4%増の1755億4100万円、13年度の3.4%増に続き2年連続の増収傾向を示した。

円安の定着、主力アパレル生産地の中国での生産コスト、生地仕入れコストの上昇に伴って、国産服地への回帰が本格化。その流れが服地コンバーター・卸業界の2年連続の増収にもつながったようだ。

14年度は、増収企業の数が増えている。また中堅規模から中小規模でも増収企業が増えている。

上位10社の売上高は前期比4.8%増の1437億8600万円、上位20位まででは4%増の1669憶9300万円。13年度に比べて増収幅が各段階で高まっている。

上位10社を見ると、瀧定大阪の服地部門を継承したスタイレムが7.4%増、瀧定名古屋も同じく7.4%増。3位のサンウェルは2%増。4位のタキヒヨーは2.7%増。10位のモリリンは15.1%増と前期の大幅減から回復。6位の双日ファッションは3.7%増、7位の宇仁繊維は10.1%増と大幅増。8位の澤村は0.8%増。9位の東光商事は36.3%減と大幅な減収だが、これは売り上げ区分の変更によるもの。前期までの売り上げ区分では前年比微減にとどまっている。そして10位のササキセルムも17.6%増。

適時適品の服地供給体制を
グローバル化するアパレル・ファッション業界の服地調達機能を担っているのが服地コンバーター・卸だが、ポイントは商流の中で的確な服地供給を行う点だ。このためのべースになっているのは企画や仕入れ、生産のリスク力であるし、グローバルに服地を開発できる能力でもある。

「リスクをもって新しい価値を創造し、提案するところが重要」(スタイレム)、「国内・海外からの要望に、適時・適量、適品、適価で応え、あわせて在庫機能も発揮するところ」(龍定名古屋)、「適地・適品を見据えた原料をからめた素材提案機能。早期提案や早期生産による生産の安定」(タキヒヨー)、「日本国内の素材生産スペースが年々縮小する状況で、必要な時期に必要な商品をタイムリーに供給する機能」(東光商事)、「顧客や市場が差別化、高級化志向を強め、価格競争から脱却し新たな価値を創造しようとしている。それを敏感に受け止め、商機をつかんでいく」(澤村)など、各社は同様な機能を訴えている。

物づくりでは、国内テキスタイル産地との連携も欠かせない。発注側として機能するほか、海外へ服地を紹介する新たな機能も果たしている。

「国産比率は7割で近年大きな変動はない。当面の優先事項は、商品を切らさないこと。今後も品質や納期で優位性のある日本の物づくりは必要不可欠」(サンウェル)、「国内では尾州産地、北陸産地との連携を強化。海外では当社の独自の役割である品質管理の多康性への対応力を強調している」(ササキセルム)、「メード・イン・ジャパンのクオリティーを海外に訴求・提案する」(北高)、「円安安定で海外からの服地調達が難しくなる中で、国内の新たな産地見直しを進める。品質やスピードなど国内産地ならではの高付加価値も」(コッカ)などがそれだ。

新たな時代に沿った機能提供も
プランドの再編などアパレル・ファッション業界は変革期を迎えている。こうした中でも服地コンバーター・卸は新たな機能を提供する。

「オリジナル服地の開発と顧客を意識した物づくり、商品提案」(スタイレム)、「低価格志向に走らず、高付加価値商品を適正価格で販売」(モリリン)、「当社の強みを生かし、戦略的に攻める得意先・ブランドに対してシェア率のアップ、会社の資源を生かした新規先の開拓を進める」(タキヒヨー)、「アパレルに対する素材面からの企画提案。短サイクルや短納期の体制が求められるが、これに対応できるような物づくりを進める」(コスモテキスタイル)。

2015年(平成27年)8月26日 水曜日 繊研新聞6-7面

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