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瀧定大阪グループ 品質向上、リードタイム短縮に重点 海外、消費二極化へ対応

スタイレムを軸とする瀧定大阪グループは来期(21年1月期)、テキスタイルの品質の改善やリードタイムの短縮などに力を入れ、「商売の質をより一層高める」(瀧隆太瀧定大阪社長兼スタイレム会長)方針だ。

 生地の品質改善では特に中国向けで日本の品質、検査基準などとの違いから「ロスが生まれている」。輸出をさらに増やすには海外の基準にも合致した生地作りが欠かせないが、「どう解決するかは染工場などと話し込み、腰を据えて取り組む」考え。染色加工企業との取り組みはリードタイム短縮にも欠かせないため、「一緒に海外向けをもっと増やそうと目線を合わせて協力してもらえるよう」話し込みを進める。

 リードタイムの短縮は、過剰在庫を減らすという課題の解決策の一つでもある。日本の競争力の高さを生かせる合繊などを中心に有力産地企業との関係を深めて「競争力の高い生地を作り、国内外で販売する」。

 進めてきた海外販売の強化や消費の二極化への対応、「商売の質を高める」取り組みはさらに深める。海外販売は約120億円と全体の1割強で「もっと伸ばしたい」。今期は、中国は引き続き堅調だが欧米向けがやや苦戦ぎみ。イタリア、中国、韓国、インドなどの拠点を生かし、各国の特性に合わせた生地を作り、世界での販売を強める。各拠点にエース級人材を送り込み、原料・糸から織布、染色加工までを「自分たちで一からコーディネートすることで物作りのノウハウが身に付いてきた」。

 こうした海外で培った物作りのノウハウを国内に持ち込む。「これまでは日本から海外だったが、これからはその逆を含めた真の意味でのグローバル化を進める」ことで世界で戦う体制を強める。市場の二極化への対応ではインドや東南アジアなどでの生地作りを進める。

 今期(20年1月期)業績は減収見通しで利益は「現時点では何とも言えない」。ソニーの多孔質炭素素材「トリポーラス」を使った生地を21年春夏から本格販売する。今月末にドイツで開催されるISPO(国際スポーツ用品・ファッション総合見本市)に初めて出展し、打ち出す。「世界を市場にすればグローバルニッチとして伸ばせる余地はたくさんある」と国内外での成長を目指す。
 
 
2020年(令和2年)1月22日 水曜日 繊研新聞 4面

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