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瀧定大阪グループ 二極化への対応強める 成長戦略は海外

 瀧定大阪グループは今後、中核のスタイレムを軸に二極化する市場への対応を強める。そのため今期(2020年1月期)から生地、製品の両事業で組織変更も行った。「成長は海外で」(瀧隆太・瀧定大阪社長兼スタイレム会長)として、海外市場の開拓にも引き続き取り組む。国内生地仕入れの面では納期遅れが頻発していることを受け、改めて産地企業や染工場などとの取り組みを強化するとともに、海外生産を増やして顧客のQRニーズに応える。

 スタイレムの生地販売先は現状、百貨店アパレルや高感度アパレル、欧州メゾンブランドなどのアッパーゾーンが中心。将来的に国内市場が縮小し、海外でもグローバルブランドの勢いが増していることを勘案し、今後はボリュームゾーンの開拓に本腰を入れる。このため今期からファブリック事業部を2部制とし、ゾーン別対応に切り替えた。製品納入のニーズに対しては製品事業との連携により対応する。

 製品事業でも組織を変更。こちらはゾーン別ではなく「企画提案型」「生地を軸としたOEM型」という機能別に分けた。今期はモノ作りの精度を高めるなど売り上げよりも利益を重視する。

 グループの19年1月期は、生地の売上高が前期比4.0%拡大したが、それは国内向けが横ばいだったのに対して、輸出と外・外が伸びたため。今期以降もこの傾向は続くとし、成長戦略は海外で描く。現在は生地の海外市場向け(輸出と外・外の合算)で年間約120億円を売り上げているが、中国向けを中心にさらなる拡大を狙う。そのため人員の拡充や人材教育に力を入れる。

 仕入れの面では国内生地や染工場で納期遅れが頻発していることを指摘。一方、顧客からはよりQRを求められる。「この矛盾を解決することが当社の役割」(酒向正之スタイレム社長)とし、工場と直接話し込むなどで改めて関係強化を図るとともに、適地生産の観点で中国、韓国、インド、東南アジアなどの各拠点を活用しながら海外での生地生産を拡大する。国内顧客へのQRだけでなく、この適地生産の戦略を、海外市場開拓にもつなげる。

既存事業は増収増益 海外市場向け伸長 19年1月期

 瀧定大阪グループの2019年1月期業績(13社合算)は、売上高が982億円(前期比4.0%減)、営業利益が20億(37.1%増)の減収増益だった。

 減収は、オリーブ・デ・オリーブやスタニングルアーなどで行っていた小売り事業からの撤退で約47億円が消滅したことによるもの。

 基幹事業である生地販売は海外市場向けを中心に4.0%伸び、ウールが中心の原料事業も悪かった前の期からの反動で9.2%増収した。卸売の製品事業は商流の見直しなどにより1.1%の減収。タオルを軸とするライフスタイル製品も7.0%の減収だった。

 増益は、備蓄精度の向上など収益力を引き上げる方針が具体化したほか、自然減により主に製品事業の人員が減り、一般管理費が減少したことによるもの。
 瀧定大阪とスタイレムの2社連結の19年1月期業績(2社間の取引を相殺消去した数字)は、売上高が835億円(0.1%増)、営業利益が14億円(36.2%増)、経常利益が13億円(2.1%増)、純利益が18億円(124.2%増)の増収増益だった。

2019年(平成31年)4月10日 水曜日 繊維ニュース3面

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