トップ>ニュース>STYLEMニュース>スタイレム瀧定大阪 ポリエステルを培地に サステ推進の一環として

ニュース

スタイレム瀧定大阪 ポリエステルを培地に サステ推進の一環として

 スタイレム瀧定大阪は、サステイナブル推進策の一環としてこのほど、ポリエステル繊維を培地(培養対象に生育環境を提供する人工物)に変換する取り組み「プラスグリーンプロジェクト」を立ち上げた。

 ポリエステル培地の技術は、再生ファイバーを使った緑化、農業、園芸用植生資材メーカーであるアースコンシャス(徳島市)と近畿大学が研究開発したもの。既にポリエステル培地を用いた農作物の栽培で10年ほどの実績がある。

 スタイレム瀧定大阪がポリエステルを原料とするユニフォームや一般衣料などの繊維製品を回収。それを両者に提供しポリエステル培地を作る。回収だけでなく、不良在庫化した糸や生地、生産時に発生する廃ポリエステルなども提供する。

 ポリエステル培地は軽くて扱いやすく、無機物のため虫が寄り付きにくく、肥料コントロールが容易などの特徴を持つ。土を使わない新しい栽培方法として注目され、東日本大震災の農地復興にも、土壌の放射能汚染がないという点が風評被害からの回避に一役買っている。

 ポリエステルを培地として再利用することで衣料品廃棄量を減らす効果があるため地球環境保護に役立つ。

 スタイレム瀧定大阪は今期(2022年1月期)から、社長直轄組織として新事業や新素材の開発役を担うR&D部を新設。今回のプロジェクトは同部が中心となる。全社方針にサステイナビリティーの推進を掲げており、「当社にとって非常に身近なポリエステルという繊維をどう再生するかは重要な課題」であることから、再生ポリエステル糸に続く新たな取り組みとして今回のプロジェクトを立ち上げた。

 回収対象は全体の85%にポリエステルが使われている衣料品や生地、糸。現時点ではポリエステルのみが対象だが、他素材を使った培地の研究も重ねているという。

 事業としては、アパレルなど顧客の「ブランドストーリーとして役立ててもらう」ことを想定して提案を進める。仕入れ先としてはアパレルのほか病院や学校、会議施設からの衣料品や資材回収も視野に入れる。

 3月2日から表参道ヒルズ(東京都渋谷区)で開く製品の展示会で、培地と肥料を詰め合わせたハーブの苗を来場者に配布する。

2021年(令和3年)2月26日 金曜日 繊維ニュース 2面

一覧へ戻る
PageTop