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スタイレム 生地の海外販売を拡大 企画力と問屋機能で

 スタイレムは、生地の海外販売を「もっと伸ばす」(谷田修一専務グローバル事業部事業部長)。強みの問屋機能に加え、ファブレスメーカー機能を強めて、欧米顧客が望む生地を一緒に作り上げるクリエイション、企画力が鍵だと見る。新たな拠点作りや、海外の生地メーカーとの協業、テキスタイルデザイナーの育成など、製・販で様々な手を打つ。(高田淳史)

 生地を軸にした前期(20年1月期)のグループ海外売り上げは約130億円。今期は新型コロナウイルスの影響で減ってはいるが、「それほど大きな落ち込みではない」と谷田専務。景気の後退や反日感情の高まりで韓国は苦戦するが、中国は急回復している。インターテキスタイル深圳などの展示会出展やオフィスでの商談が「以前と変わらず旺盛」。欧米向けはまだ落ち込むが、高級ブランドやグローバルSPA(製造小売業)からのオーダーが「徐々に戻ってきた」という。

 欧米、中国、日本ではEC主体のアパレルや新興企業向けが良い。「在庫を持ちたくない」とのニーズが強く、QR対応が欠かせない。こうした小ロット・QRニーズと「親和性が高い」として、バリエーション豊富な生地のストック機能が生きている。

 一方で、「クリエイション、企画力が求められる」ケースも増えている。顧客と話し込み、ニーズに合致した生地を一緒に作る。日本で培ったこの手法を海外でも実践して顧客と密接な関係を築き、「あてにされる存在になる」。そのため現拠点の活用に加え、昨年伊ミラノにショールームを設けたり、コロナで延期したが新たな拠点も考えている。

 「本気で売るには、主要地域に顧客とのタッチポイントとなる拠点を持ち、駐在員を置くのが望ましい。貿易だけでは限界がある」と機を見て人員を増強する。「海外耐性のある人材を増やす」と新入社員を中国で研修させるなど準備を整える。企画力を高めようと社内テキスタイルデザイナーを育てている。欧米向けコレクション「ゼンキワミ」を企画するチームをゼンキワミ室に格上げし、人材育成と企画力向上を同時に進める。

 海外展示会の活用も変える。9月のミラノウニカは単独で出展し、プルミエール・ヴィジョンパリは今回は見送る。ドイツでの展示会はエージェントを活用する。

 オンラインでのプロモーションや販売は検討課題。このほど日本顧客向けに展示会を補う新たなプロモーションサイト「スタイレムテキスタイルギャラリー」を開設した。トレンド予測に基づいたシーズンコンセプトやスタイリング、カラーなどを打ち出すオンラインショールームを閲覧でき、スワッチ発注もできる。「若手が中心となり、スピーディーに作った。国内の既存顧客向けだが、こうしたやり方は海外でも生かせる」と様々な手法で海外販売を伸ばす。

2020年(令和2年)8月25日 火曜日 繊研新聞 4面

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