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スタイレム ボリュームゾーン拡充 アジアから世界へ

 スタイレムが、従来の中高級ゾーン向けの記事の備蓄販売とは異なる新たなビジネスモデルに挑戦している。中国、東南アジア、インド、韓国などに配した現地法人や駐在員事務所が各産地の特徴を生かした生地を開発・生産し、手薄だった中級から中低級の価格帯を充実する。生地販売にとどまらずアパレル製品までの一貫で提案し、新規開拓につなげている。

 現在は日本の顧客が中心だが、「海外で作って、海外で販売する“外・外”を増やしたい」と世界の大手顧客を開拓する一手にする。グループのアイパレット香港を活用して欧米の高級ブランドからカジュアルブランドまで幅広い客層を開拓。東南アジアやインド向けも着手した。

 2年前にGOS(グローバル・オペレーション・スキーム)プロジェクトがスタート。今期からファブリック事業部内にGOS室を設け、本格化した。「従来の問屋の備蓄機能とは一線を画す。原料、生地から開発し、定番品中心に別注生産が軸。商社機能を発揮して生地だけでなく、製品事業までつなげて付加価値品を、抑えた価格で提供する」と峠義行GOS室長。

 特徴的なのはインドの活用。現地法人スタイレムインディアが現地有力企業と協業し、原料から生地、縫製までのサプライチェーンを構築する。オーガニックコットン、BCI(ベター・コットン・イニシアチブ)コットンといったサステイナブル(持続可能な)原料の活用に加え、ポリエステル・レーヨン、ポリエステル・ウール、ストレッチタイプなど様々な生地を開発し、シャツ、パンツ、コートなどアイテムの幅を広げている。リサイクルウールを使ったシャツやパンツも充実する。

 人気が高まっているのがインドネシアのプリント生地。「スタイレムの意匠力を生かす」と生機生産からプリントまでの各工程を有力企業との取り組みで完成度を高め、プリントのバリエーションが広がっている。今年5月、バンドンに駐在員事務所を開設。韓国の合繊糸を使ってインドネシアで独自素材を開発するなど新たな取り組みを始めている。

 こうした海外での生地の開発・生産には、「品質管理の徹底」が不可欠。そのためGOS室で原料・染色関連を担当する“匠チーム”を作り、各地の工場に入り込み、技術指導を行う。今後は原料開発に力を入れ、「さらにオリジナル性を高める」。スポーツ、ファッション向けの機能素材の開発も強化する。

2019年(令和元年)12月19日 木曜日 繊研新聞 4面

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