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この人に聞く スタイレム「C.O.T.O.」クリエイティブ・ディレクター 近藤 文夫氏 中国富裕層が最終目標

瀧定大阪グループのスタイレムが展開する海外向け基幹生地ブランド「C.O.T.O.」。同ブランドの総合監修を務める近藤文夫クリエイティブ・ディレクターに、日本のテキスタイル開発の課題や同ブランドの方向性を聞いた。

-パリ「プルミエール・ヴィジョン」(PV)に出展する日本企業が増える一方、「日本のテキスタイル開発の力が落ちている」との指摘があります。

そもそも、日本と欧州では生地の“立ち位置”が違います。欧州の生地がファッションをけん引する立場であるのに対し、日本の生地はファッション製品を作る材料の一部という位置づけです。全体の開発力にもこの立ち位置は関係しているでしょう。

-2年連続で「PVアワード」を日本企業が逃したことが先の指滴につながっているようです。

当社も含め、日本企業が2年連続で同賞を逃したのは確かですが、わたしはそれをもって日本の開発力が落ちているとは思いません。
同賞は秋冬向けのみが対象であり、日本が得意とする春夏向けでは行われません。日本独自の和紙や薄地織・編み物の技術、清涼な化合繊などは主に春夏向けであり、春夏向けも同賞の対象になれば、日本の受賞はもっと増えるでしょう。とはいえ、来年の同賞を獲得するために、今から当社も改めて開発に力を入れます。

-米国と中国の一部以外の市場に元気がないと言われています。

「売る」ということを優先しすぎた結果でしょう。そうした安易な開発への反撃を消費者から受けているのだと思います。目先の売り上げは企業にとって必要なものですが、それでは消費者は納得しません。すぐには売れなくとも、世に無いような新しいものを開発していかなければ消費を刺激することは出来ません。

-C.O.T.O.のコンセプトはそのあたりにありますね。

「お金持ちのためのハイエンドで革新的な生地」を同ブランドでは作っています。
イノベーションとは本来、時間がかかるものです。幸い、同ブランドは徐々に知名度も上がり、最大の目的である中国富裕層向けへの販売も動き出しました。シナリオ通りの展開であり、今後が非常に楽しみです。

2015年(平成27年)9月30日 水曜日 繊維ニュース3面

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