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瀧定大阪、経営一本化 来年2月、スタイレムに スピード・収益で判断

 瀧定大阪の名前がなくなる。瀧定大阪グループは19年2月1日付で瀧定大阪を存続会社に、スタイレムを吸収・合併し、経営を一本化する。その上で社名を瀧定大阪からスタイレムに変更する。それに向け20日開催予定の定時株主総会後、瀧隆太瀧定大阪社長がスタイレムの代表取締役会長に就任、兼務し、スタイレムの酒向正之社長との2トップ体制に移行する。

 01年に瀧定が瀧定大阪と瀧定名古屋に分かれ、瀧定大阪が誕生した。13年にコーポレートブランド「スタイレム」を導入。15年には瀧定大阪をグループ本社とし、スタイレムを中心にしたサプライヤー事業と小売り企業などの消費ブランド事業に分けるグループ経営体制に移行した。しかし大きく伸ばそうとしていた小売り事業で赤字が続き、それに加え、17年1月期連結決算では為替デリバティブの解約損などで約250億円の税引き前損失を出していた。そのため「サプライヤー事業に集中し、足腰を強くする」(瀧隆太瀧定大阪社長)方針に転換、前期(18年1月期)にはミリオンカラッツ、スタニングルアー、シアタープロダクツ、オリーブ・デ・オリーブなどを売却し、現在はアクセサリー関連のライオンハートのみと、小売り事業からほぼ撤退した。

 小売り事業から撤退し、サプライヤー事業一本になったことでグループ経営体制を維持する意味合いが薄まり、「運営を一本化する方が、素早い判断ができ、コストも削減できる」と判断した。新会社の社名を瀧定大阪ではなく、スタイレムとする理由について、「150年以上の歴史ある瀧定の名前を、大阪としては消してしまうことに大変悩んだ。コーポレートブランドとしてのスタイレムが国内外で浸透してきたことに加え、海外で瀧定名古屋と混同されることがある。海外現地法人の多くはスタイレムだし、海外展示会ではスタイレムで出展している。今後さらに瀧定名古屋とともに大きく飛躍するには、こちらはスタイレムで行くことにした」という。「瀧定、瀧定大阪、スタイレムと名前は変わるが、あくまで延長線上にあり、積み重なった歴史や強みを大事にしてさらに成長する。瀧定スピリッツをしっかりと引き継いでいく」考え。収益性を高めることと、100億円規模に育ってきた海外でのテキスタイル販売をさらに伸ばす。

瀧定大阪グループ18年1月期決算 微減収も収益性が改善
 
 瀧定大阪グループの18年1月期決算は、消費ブランド事業の整理が完了したことで、グループ売上高が1023億6300万円(前期比1.4%減)となった。「サプライヤー事業に経営資源を集中した」(瀧隆太社長)結果、営業利益は14億7600万円(134.7%増)で収益性が改善した。

 セグメント別では、スタイレムや海外現地法人を含むサプライヤー事業が衣料製品卸の健闘などで売上高949億5200万円(2.3%増)。期中に本体の管理機能の一部を同事業部に移管したことにより、営業利益は10億3500万円(12.5%)だった。収益性向上を追求した消費ブランド事業はブランドの売却が進み、売上高が47億1400万円(39.8%減)。営業赤字を3億400万に縮小した。唯一残ったアクセサリー関連のライオンハートは、期中にサプライヤー事業に事業運営を移管して継続している。

 品目別売上高ではテキスタイルが布帛で前期を上回ったが、ジャージーで苦戦し1.8%減。そのうち海外向けは中国市場が好調だったことに加え、欧州市場も伸ばして約10%増となり、100億円を突破した。原料は紡毛が厳しく、回復傾向にあるものの20.9%減。OEM(相手先ブランドによる生産)など衣料製品卸は12.9%増で、ライフスタイル製品も4.5%増だった。

 「より実態に近い」とする瀧定大阪とスタイレムの2社連結では、売上高834億8900万円(0.1%減)、営業利益10億9200万円(4.8%増)、経常利益13億4000万円(29.8%減)、純利益8億1900万円(前期は286億9100万円の赤字)。
 今期はテキスタイルの海外販売に力を入れるとともに、引き続き「収益性強化を最重点に掲げ、利益改善を進める」としている。

2018年(平成30年)4月10日 火曜日 繊研新聞4面

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