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海外で生地販売強めるスタイレム 客に寄り添い現地生産 SCM確立に力

 スタイレムは欧州や米国、中国市場でのテキスタイル販売を強める。そのためには、「日本でやっていることを世界でもやる必要がある。つまり顧客のニーズを反映した生地を素早く適価で供給すること」(谷田修一専務)と営業強化に加えて日本、イタリア、中国、韓国、インドなどの拠点を活用したテキスタイル生産のSCM(サプライチェーンマネジメント)を確立する。

 上期(2~7月)は、中東向けは苦戦したが欧州、米国向けは微増、中国は大幅増と全体では「健闘した」(谷田専務)といい、通期では増収を見込む。ただ、「欧米での販売をもう一段強めるには日本からの輸出だけでは限界がある。かといって拠点に在庫を積むやり方ではニーズに応えきれない。欧州生地メーカーのように要望に合った生地を素早く作ることが必要」と考える。

 この5年間、世界で拠点を増やし、産地の特性を反映した生地を生産・販売している。例えばネロ・ス・ネロ創業者のマウロ・クレリチ氏と伊コモ地方で作るコレクションは、「顧客の要望に応える豊富な色柄やQR体制、買いやすい価格が支持されている」と順調だ。また昨年現地法人を立ち上げた韓国で作る合繊生地や欧米や中国向けに販売したり、インドで作る綿生地を米国アパレルメーカーに販売するなど、いわゆる“外・外”の事業を拡大しており、さらに強める。

 前年比50%増ベースで伸びているのが中国。「新規開拓は日々必要。新しいアパレルが続々と出てきている」と上海現地法人での個展に加え、インターテキスタイル上海に出展し、営業を強めている。以前は日本からの輸出品が大半だったが、伊で作る意匠生地や中国で作る価格を抑えた生地など市場ニーズを反映した商材を増やしている。核となるのが人材だ。伊、中国などに入社2、3年の若い人材を送り込み、営業に加えて現地での生地生産にも関わることで「世界で活躍する人材」を育てている。

 外・外強化とはいえ、中心は日本からの輸出で、こちらも伸ばす。その際に重要なのが品質の確保。「苦労して輸出しても品質が安定していなければクレームにつながる。輸出前に日本で検品する仕組みを作る」と外部企業と協業し、独自に検反機を複数導入して検品体制を整えた。ゆくゆくは生地補修も視野に入れる。

2017年(平成29年)12月12日 火曜日 繊研新聞3面

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