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スタイレム・酒向社長 市場の二極化に適合 中国は依然成長見込む

スタイレム(大阪市浪速区)の酒向正之社長は今後、「市場の二極化にアジャストしていく」として、高価格ゾーンに対してはオリジナリティーがあり鮮度の高いものを、低価格ゾーンに対しては価格と価値のバランスを取りながら海外縫製を意識して海外生地の充実を推進する考えを示す。海外市場に関しては、「中国は少なくとも今期(2018年1月期)までは伸ばせる」として、新規顧客開拓と既存顧客との取引拡大を図る。

同社長は現在のアパレル市況を「一部を除き国内も海外も総じて悪い」と認識しながら、今後は「二極化が進む」と見る。幅広いゾーンの顧客を持つ同社だが、今後は二極化に連動して「ポートフォリオの見直しも迫られる」とし、ゾーンごと、顧客ごとの商品戦略を練り直すことも示唆。

例えば、高級品を求めるゾーンに対しては、「オリジナルを求める声が強い」とし、ニーズをくみ取った上で企画力を発揮した生地提案を進め、価格要求の強いゾーンについてはコスト抑制策として海外縫製をにらんだ海外生地の充実を図る。同ゾーンについては、「備蓄の手法も変える」とし、染め生地の備蓄ではなく、糸や生機備蓄の充実にかじを切る。

近年業績を拡大する中国現地法人の16年12月期売上高は、上海と深圳の合算で前年比9%増(現地通貨ベース)、約60億円となった。内販比率も初めて50%を超え、「狙い通り中身が良くなった」と中国アパレルの開拓が順調に進んでいることを強調する。

一般的には中国アパレル市況の失速感が伝えられるが、「中国市場は奥が深く、まだまだ開拓の余地がある」として少なくとも今期はまだ売り上げが拡大するとみる。5年ぶりに復活出展した「インターテキスタイル上海」では上海近郊以外の顧客が数多く来展するなど新規開拓が残されていることを実感。今後は同展を軸に新規開拓を進め、併催する個展で上海近郊の既存取引先の深堀りを図る。中国アパレル向けの生地は日本製、中国製、韓国製などで、今後は中国製生地の増強を図るとともに、昨年10月に設立し、今期初から日本人スタッフ3人が常駐する韓国現地法人を活用し韓国製生地の中国アパレル向けを増やしていく。

日本製生地については、「あくまでも当社の軸は国産生地」とし、産地企業や染工場と「太いパイプを構築」しながらよりオリジナリティーにこだわったモノ作りを進める考え。

2017年(平成29年)4月13日 木曜日 繊維ニュース3面

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